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指標からドルが強含む

指標からドルが強含む

2022年06月10日(金)のFXニュース(2)


<海外>
10:30 中・消費者物価指数(5月) 2.2% 2.1%
10:30 中・生産者物価指数(5月) 6.5% 8.0%
16:00 トルコ・失業率(4月) 11.5% 指標からドルが強含む
19:30 露・ロシア中央銀行が政策金利発表 10.00% 11.00%
21:00 印・鉱工業生産(4月) 5.8% 1.9%
21:00 ブ・小売売上高(4月) 1.0%
21:30 加・失業率(5月) 5.2%
21:30 米・消費者物価コア指数(5月) 5.9% 6.2%
23:00 米・ミシガン大学消費者信頼感指数速報(6月) 59.0 58.4
27:00 米・財政収支(5月) 3082億ドル

NYマーケットダイジェスト・9日 株安・金利上昇・ユーロ安・ドル高

(9日終値)
ドル・円相場:1ドル=134.36円(前営業日比△0.指標からドルが強含む 11円)
ユーロ・円相場:1ユーロ=142.64円(▲1.22円)
ユーロ・ドル相場:1ユーロ=1.0617ドル(▲0.0099ドル)
ダウ工業株30種平均:32272.79ドル(▲638.11ドル)
ナスダック総合株価指数:11754.23(▲332.04)
10年物米国債利回り:3.04%(△0.02%)
WTI原油先物7月限:1バレル=121.51ドル(▲0.60ドル)
金先物8月限:1トロイオンス=1852.8ドル(▲3.7ドル)

(主な米経済指標) <発表値> <前回発表値>
前週分の米新規失業保険申請件数 22.指標からドルが強含む 9万件 20.2万件・改

(各市場の動き)
・ユーロドルは3日ぶりに反落。欧州中央銀行(ECB)はこの日、定例理事会を開き、景気の下支えのために続けてきた量的緩和策を7月1日に終了することを決め、7月の理事会では0.25%の利上げに踏み切る方針を発表した。この結果が伝わると欧州債利回りの急上昇を受けてユーロ買い・ドル売りが先行し、一時1.0774ドルと日通し高値を付けた。独10年債利回りは一時1.465%前後と2014年6月以来8年ぶりの高水準を記録した。
ただ、そのあとは金融引き締めに伴うユーロ圏経済の成長鈍化を懸念したユーロ売りが優勢に。目先のストップロスを誘発し、一時1.0611ドルと5月23日以来の安値を更新した。市場では「ECBの金融引き締めは市場の織り込みよりも緩やかで短期間になるだろう」「一段の積極的な引き締めは期待薄になる可能性」との声も聞かれた。
なお、ラガルドECB総裁は理事会後の会見で「インフレは当面は望ましくない水準に高止まりする」「インフレを巡るリスクは主として上方向」と述べ、「9月以降も緩やかだが持続的な追加利上げの道筋が適切になる」との考えを示した。

ニューヨーク外国為替市場概況・9日 ユーロドル、3日ぶり反落

9日のニューヨーク外国為替市場でユーロドルは3営業日ぶりに反落。終値は1.0617ドルと前営業日NY終値(1.0716ドル)と比べて0.指標からドルが強含む 0099ドル程度のユーロ安水準だった。欧州中央銀行(ECB)はこの日、定例理事会を開き、景気の下支えのために続けてきた量的緩和策を7月1日に終了することを決め、7月の理事会では0.25%の利上げに踏み切る方針を発表した。この結果が伝わると欧州債利回りの急上昇を受けてユーロ買い・ドル売りが先行し、一時1.0774ドルと日通し高値を付けた。独10年債利回りは一時1.465%前後と2014年6月以来8年ぶりの高水準を記録した。
ただ、そのあとは金融引き締めに伴うユーロ圏経済の成長鈍化を懸念したユーロ売りが優勢に。目先のストップロスを誘発し、一時1.0611ドルと5月23日以来の安値を更新した。市場では「ECBの金融引き締めは市場の織り込みよりも緩やかで短期間になるだろう」「一段の積極的な引き締めは期待薄になる可能性」との声も聞かれた。
なお、ラガルドECB総裁は理事会後の会見で「インフレは当面は望ましくない水準に高止まりする」「インフレを巡るリスクは主として上方向」と述べ、「9月以降も緩やかだが持続的な追加利上げの道筋が適切になる」との考えを示した。

本日の参考レンジ
ドル円:133.19円 - 134.56円
ユーロドル:1.0611ドル - 1.0774ドル
ユーロ円:142.35円 - 144.18円

大証ナイト終値27960 円、通常取引終値比270円安
6月9日のNY為替・原油概況

[経済指標]
・米・先週分新規失業保険申請件数:22.9万件(予想:20.6万件、前回:20.2万件←20.0万件)
・米・失業保険継続受給者数:130.6万人(予想:130.3万人、前回:130.6万人←130.9万人)

【速報】ドル円134.40円、ドル一段高
【速報】ドルじり高、CPI控え、株式相場は大幅安
【速報】米株続落、ダウ500ドル超安
【速報】米株下げ幅拡大、ダウ400ドル近く下落、CPIを警戒
ニューヨーク外国為替市場概況・4時 ユーロドル、弱含み

本日これまでの参考レンジ
ドル円:133.19円 - 指標からドルが強含む 134.56円
ユーロドル:1.0619ドル - 1.0774ドル
ユーロ円:142.35円 - 144.18円

[ドル・円通貨オプション] OP売り、ドル・円上昇が一服

■変動率
・1カ月物12.24%⇒12.01%(08年10/24=31.044%)
・3カ月物11.56%⇒11.55%(08年10/24=31.044%)
・6カ月物11.10%⇒11.05%(08年10/24=25.50%)
・1年物10.42%⇒10.39%(08年10/24=20.00%、21.25%=98年10月以来の高水準)

■リスクリバーサル(25デルタ円コール)
・1カ月物-0.38%⇒-0.31%(08年10/27=+10.90%)
・3カ月物-0.25%⇒-0.19%(08年10/27=+10.90%)
・6カ月物-0.13%⇒-0.08%(08年10/27=+10.71%)
・1年物-0.02%⇒+0.01%(08年10/27=+10.71%)

欧州マーケットダイジェスト・9日 株安・金利上昇・ユーロ失速

(9日終値:10日3時時点)
ドル・円相場:1ドル=134.13円(9日15時時点比△0.31円)
ユーロ・円相場:1ユーロ=142.指標からドルが強含む 指標からドルが強含む 70円(▲0.74円)
ユーロ・ドル相場:1ユーロ=1.0639ドル(▲0.0079ドル)
FTSE100種総合株価指数:7476.21(前営業日比▲116.79)
ドイツ株式指数(DAX):14198.80(▲247.19)
10年物英国債利回り:2.323%(△0.指標からドルが強含む 077%)
10年物独国債利回り:1.430%(△0.076%)

(主な欧州経済指標) <発表値> <前回発表値>
欧州中央銀行(ECB)、政策金利 0.00%に据え置き 0.00%

(各市場の動き)
・ユーロドルは一転下落した。欧州中央銀行(ECB)はこの日の定例理事会で、景気の下支えのために続けてきた量的緩和策を7月1日に終了し、同月に0.25%の利上げに踏み切る方針を発表。インフレが鎮静化しなければ、9月により大幅な利上げを行う意向も示した。結果公表後は欧州債利回りの急上昇を受けてユーロ買い・ドル売りが強まり、一時1.0774ドルと日通し高値を付けた。
ただ、そのあとは金融引き締めに伴うユーロ圏経済の成長鈍化を懸念したユーロ売りが優勢となり、一時1.0619ドルと5月23日以来の安値を更新した。市場では「ECBの金融引き締めは市場の織り込みよりも緩やかで短期間になるだろう」「一段の積極的な引き締めは期待薄になる可能性」との声も聞かれた。
なお、ラガルドECB総裁は理事会後の会見で「インフレの圧力がエネルギーや食料に限らず幅広い分野で高まり、しばらくの間、望ましくない水準で物価高が続く可能性がある」「9月も政策金利をさらに引き上げる見込みだ」と述べるとともに、その後も持続的に金利を引き上げる可能性があることを示唆した。

・ドル円は下値が堅かった。アジア時間に一時134.56円と2002年2月以来20年4カ月ぶりの高値を付けたあとだけに、欧州時間に入ると利益確定目的の円買い・ドル売りが優勢となった。米10年債利回りが時間外取引で低下したことも相場の重しとなり、20時前に一時133.19円と日通し安値を更新した。
ただ、売り一巡後はじりじりと下値を切り上げた。米10年債利回りが上昇に転じたことで円売り・ドル買いが出たほか、対ユーロなどでドル高が進んだ影響を受けた。24時過ぎには134.31円付近まで持ち直している。
主要通貨に対するドルの値動きを示すドルインデックスは一時103.23まで上昇した。

NY市場動向(午後2時台):ダウ113ドル安、原油先物0.37ドル安

【 米国株式 】 前日比 高値 安値 ↑ / ↓
*ダウ30種平均 32797.59 -113.31 -0.34% 32956.73 32679.31 10 20
*ナスダック 11988.63 -97.64 -0.81% 指標からドルが強含む 12115.06 11963.77 966 2191
*S&P500 4089.60 -26.17 -0.指標からドルが強含む 64% 4119.10 4083.92 139 363
*SOX指数 3007.94 -11.16 -0.37%
*225先物 28140 大証比 -90 -0.32%

【 為替 】 前日比 高値 安値
*ドル・円 134.14 -0.11 -0.08% 134.31 133.19
*ユーロ・ドル 1.0641 -0.0075 -0.70% 1.0774 1.0618
*ユーロ・円 142.74 -1.12 -0.78% 144.09 142.35
*ドル指数 103.10 +0.56 +0.55% 103.23 102.15

【 債券 】 前日比 高値 安値
* 2年債利回り 2.81 +0.04 0.63 0.61
*10年債利回り 3.03 +0.01 2.指標からドルが強含む 08 2.05
*30年債利回り 3.17 -0.00 2.92 2.88
*日米金利差 2.78 +0.01

【 商品/先物 】 前日比 高値 安値
*原油先物 121.74 -0.37 -0.30% 122.72 120.79
*金先物 1852.00 -4.50 指標からドルが強含む -0.24% 1857.80 1841.90

【 欧州株式 】 前日比 高値 安値 ↑ / ↓
*英FT100 7476.21 -116.79 -1.54% 7593.00 7472.29 8 92
*独DAX 14198.80 -247.19 -1.71% 14420.73 14186.93 3 37
*仏CAC40 6358.46 -90.17 -1.40% 6456.91 6342.99 6 指標からドルが強含む 35

本日の株式市場 本日の日経平均株価は、前日比197円安の27,624円で取引を開始しました。前日の米国株式市場で、原油価格が下落したものの、インフレ高進への懸念がくすぶっていることから、主要3指数が揃って大幅に続落したことが嫌気されました。寄付き後は下げ幅を拡大し、一時前日比421円安となる場面もありました。下げ一巡後は、為替市場で円安ドル高が進んだことが支えとなり、下げ渋りました。米株式指数先物が堅調に推移したことも投資家心理の改善に寄与し、27,700円近辺で横ばいとなりました。結局、日経平均株価は、前日比155円安の27,665円と3日続落して取引を終えました。一方で、マザーズ指数は小幅ながら4日続伸しました。 業種別では海運業の下落が目立ち、前日比-5.85%となりました。また、個別では東京エレクトロンやファーストリテイリングといった値嵩株の一角が大きく下落し、この2銘柄で日経平均株価を約80円押し下げました。 本日発表予定の海外経済指標等 米国:3月雇用統計 非農業部門雇用者数(前月差:万人) 前月:+67.8 予想:+49.0 失業率(%) 前月:3.8 予想:3.7 平均時給(前年比:%) 前月:+5.指標からドルが強含む 1 予想:+5.5 3月ISM製造業景況指数 前月:58.6 予想:59.0ユーロ圏: 3月消費者物価指数(HICP) 総合(前年比:%) 前月:+5.8 予想:+6.7 コア(前年比:%) 前月:+2.7 予想:+3.1 (注)経済指標などの市場予想はブルームバーグによる市場コンセンサス予想。時間は日本時間。(出所)東京証券取引所等より野村證券投資情報部作成 【FINTOS!編集部発行】野村オリジナル記事配信スケジュールはこちら ご投資にあたっての注意点

【モーニングFINTOS!】米国株は下落 / 米雇用統計に注目(4/1)

米国市場の動向 米主要3指数は下落 3月31日の米国株式市場で、NYダウは前営業日比-1.56%、S&P500指数は同-1.56%、ナスダック総合指数は同-1.53%と主要3指数は揃って下落しました。この日は、バイデン大統領が米国の戦略石油備蓄を放出すると発表したことから原油価格が下落したものの、2月の米PCEデフレーターで高水準のインフレ率が続いていることが株式市場に嫌気されました。 指標からドルが強含む 相場の注目点 日経平均先物CMEは日経平均の前営業日終値を下回る 日経平均先物CME終値は27,535円となりました。日経平均株価の前営業日終値(27,821円)を下回る水準です。原油価格の下落から、エネルギー関連株は相対的に軟調な展開となる可能性があります。また、米国市場では主に半導体関連株で構成されるフィラデルフィア半導体株指数は前日比-2.26%と下落しており、東京市場でも半導体関連株の動向が注目されます。ウクライナ紛争に関しては、ウクライナとロシアは1日に停戦協議をオンラインで再開することに加え、EU中国首脳会議が予定されています。停戦協議の進展や、中国の対露姿勢に変化があるか注目です。 ドル円相場は一服 足もとのドル円相場は1ドル=121円80銭台と、前営業日の15時の121円90銭付近からほぼ横ばいです。 日銀が29~31日まで「連続指し値オペ(公開市場操作)」を実施したことなどを受け、足元の金利上昇が一服しています。仮に金利上昇圧力が再燃した場合、野村證券では、指値オペ再発動などの対応が採られる可能性が高いと見ています。為替相場に関しては、本日公表の3月日銀短観における想定為替レートが注目されます。前回の12月短観で109円35銭に留まっていた想定為替レート(2021年度下期)について、新年度に向けた想定レートがどの程度円安方向にシフトしているかに関しても、注目されます。 米国でISM製造業景況指数、雇用統計が発表予定 米国では、本日、3月ISM製造業景況指数、3月雇用統計など重要指標の発表が相次ぎます。インフレ圧力を警戒し、FRBはタカ派化していますが、景気及び雇用関連指標の市場の目先の利上げペース期待への影響は限定的と考えられます。一方で、雇用の改善や景況感の強さが確認されれば、中長期的な利上げ期待が維持されやすくなると見られます。 FINTOS!編集部オリジナル記事 ・レポート紹介:マーケット関係者に読まれた野村レポート10選(3/31) ・前日の決算速報:<野村の決算速報>ニトリホールディングス(3/31) ・前日の特集:米FOMC前後での日本株相場動向の変化(資産運用の視点) ・配信スケジュール:【FINTOS!編集部発行】野村オリジナル記事の配信スケジュール ご投資にあたっての注意点

【イブニングFINTOS!】日経平均株価、上値重く続落、205円安(3/31)

本日の株式市場 前日の資源高とウクライナ・ロシア間の停戦交渉への期待後退が重しとなった欧米市場の株安を引き継いで、日経平均株価は前日比217円安の27,809円で取引を開始しました。寄り付き直後、米国が石油備蓄を数ヶ月にわたり放出するとの報道を契機に、時間外のWTI原油先物が急落しました。原油安が好感され、日経平均株価はプラスに転じ、一時前日比74円高の28,101円まで上げ幅を拡げました。しかし、10時30分に発表された中国政府版製造業PMIが49.5と、節目の50や市場予想の49.8を下回る結果となると、中国株式市場の株価も重くなり、日本株市場も下げに転じました。引けにかけては下げ幅を拡大し、結局前日比205円安の27,821円と続落して取引を終えました。 東証33業種別では、前日3月期末配当落ちの影響から下落率のトップだった海運業が反発し、同+5.41%で上昇率のトップでした。 本日発表予定の海外経済指標等 (米国)2月個人消費支出・所得統計(前月比) 【支出】前月:+2.1% 予想:+0.5% 【所得】前月:+0.0% 予想:+0.5% 【PCEコア価格(前年比)】前月:+5.2% 予想:+5.5%3月シカゴ購買部協会PMI 前月:56.3 予想:57.0 (注)経済指標などの市場予想はブルームバーグによる市場コンセンサス予想。時間は日本時間。(出所)東京証券取引所等より野村證券投資情報部作成 【FINTOS!編集部発行】野村オリジナル記事配信スケジュールはこちら ご投資にあたっての注意点

【モーニングFINTOS!】今年の円安は日本株にポジティブか?本日は中国PMIに注目(3/31)

米国市場の動向 米国株反落 停戦合意の期待後退とエネルギー価格上昇を背景に 30日の米国株式市場で、NYダウは前日比-0.18%と、5営業日ぶりの反落となりました。S&P500指数は同-0.62%、ナスダック総合指数は同-1.21%と主要3指数は揃って下落しました。 前日に和平協定締結の報道はありましたが、30日、ウクライナ国防省はキエフ北部や西部での戦闘は継続していると発表しました。ロシア大統領府ペスコフ報道官も「和平交渉では事態の打開につながる大きな進展はなかった」としています。もっとも、ペスコフ氏はウクライナ側が書面で具体的提案をする意思を示したことは「前向き」だとも評価しています。 WTI原油価格は1バレル107.82ドルと、前日比+3.58ドル原油高が進んでいます。他方、ロシア産ガス輸入について、ドイツのショルツ首相がプーチン大統領と協議、当面はユーロ建てでの支払いの方向が維持されたと見られます。欧州へのガス供給途絶による原油価格急騰のリスクは一旦は低下したと言えるでしょう。 相場の注目点 足もとのドル円相場は1ドル=121円80銭台 ドル円は月曜日までの急騰の調整局面が続き、足下では122円台を割り込んでいます(前日比ではほぼ横ばい)。米インフレ期待(10年)は2.9%以下に留まり、米利上げ期待も小幅に低下する流れが続いています。月末を控え、米国株やドルにリバランス目的での売りが出ている可能性もあります。 ファンダメンタルズに沿った円安加速は日本株にポジティブ とはいえ、昨年末から見れば6-7円程度円安が進んでいる環境であり、日本企業業績への円安影響が気になるところです。日本株式市場の値動きを見れば、円安ドル高が日本株の世界株に対する相対EPSを上昇させるとの関係は概ね維持されているとみられます。背景には、サプライチェーン最適化を企図した海外生産シフトの一服が影響している可能性があります。野村證券の市場戦略リサーチ部では「1円の円安ドル高によりTOPIXの22年度予想経常利益は0.22%押し上げられる計算になる」とし、原油価格上昇の影響を一部相殺しています。 ※詳細はリサーチレポート「国際金融為替インサイト – 円安加速の背景と日本株への影響」を参照してください(プレミアムプラン限定公開)。 場中発表の中国PMIに注目 中国で3月政府版PMIが日本時間の10:30に発表されます。製造業で2月の50.2に対し、市場予想は49.8となっています。好不況の境目である50を実際に割り込むのかどうか、足元の主要都市のロックダウンの状況を踏まえ、結果が注目されます。また、米国では、2月個人消費支出・所得統計が発表されます。PCE(個人消費支出)デフレーターのコアは前年同月比+5.5%が予想され、1月の同+5.2%からインフレの加速が予想されています。 その他、本日OPECプラスの閣僚級会合がオンラインで開催されます。OPECは2021年8月以降、毎月日量40万バレルずつ増産を続けてきました。今回は2022年5月の生産量を決定する見通しです。 FINTOS!編集部オリジナル記事 ・前日の特集:ウクライナ紛争の経済的評価(市場展望) ・厳選レポート:【編集部厳選レポート3本】メタバースと半導体製造装置/鉄鋼・非鉄・電線と円安/米利上げ幅は拡大へ ・配信スケジュール:【FINTOS!編集部発行】野村オリジナル記事の配信スケジュール ご投資にあたっての注意点

2022年06月10日(金)のFXニュース(2)


<海外>
10:30 中・消費者物価指数(5月) 2.2% 2.1%
10:30 中・生産者物価指数(5月) 6.5% 8.0%
16:00 トルコ・失業率(4月) 11.5%
19:30 露・ロシア中央銀行が政策金利発表 10.00% 11.00%
21:00 指標からドルが強含む 印・鉱工業生産(4月) 5.8% 1.9%
21:00 ブ・小売売上高(4月) 1.0% 指標からドルが強含む
21:30 加・失業率(5月) 5.2%
21:30 米・消費者物価コア指数(5月) 5.9% 6.2%
23:00 米・ミシガン大学消費者信頼感指数速報(6月) 59.0 58.4
27:00 米・財政収支(5月) 3082億ドル

NYマーケットダイジェスト・9日 株安・金利上昇・ユーロ安・ドル高

(9日終値)
ドル・円相場:1ドル=134.36円(前営業日比△0.11円)
ユーロ・円相場:1ユーロ=142.64円(▲1.22円)
ユーロ・ドル相場:1ユーロ=1.0617ドル(▲0.0099ドル)
ダウ工業株30種平均:32272.79ドル(▲638.11ドル)
ナスダック総合株価指数:11754.23(▲332.04)
10年物米国債利回り:3.04%(△0.02%)
WTI原油先物7月限:1バレル=121.51ドル(▲0.60ドル)
金先物8月限:1トロイオンス=1852.8ドル(▲3.7ドル)

(主な米経済指標) <発表値> <前回発表値>
前週分の米新規失業保険申請件数 22.9万件 20.2万件・改

(各市場の動き)
・ユーロドルは3日ぶりに反落。欧州中央銀行(ECB)はこの日、定例理事会を開き、景気の下支えのために続けてきた量的緩和策を7月1日に終了することを決め、7月の理事会では0.25%の利上げに踏み切る方針を発表した。この結果が伝わると欧州債利回りの急上昇を受けてユーロ買い・ドル売りが先行し、一時1.0774ドルと日通し高値を付けた。独10年債利回りは一時1.465%前後と2014年6月以来8年ぶりの高水準を記録した。
ただ、そのあとは金融引き締めに伴うユーロ圏経済の成長鈍化を懸念したユーロ売りが優勢に。目先のストップロスを誘発し、一時1.0611ドルと5月23日以来の安値を更新した。市場では「ECBの金融引き締めは市場の織り込みよりも緩やかで短期間になるだろう」「一段の積極的な引き締めは期待薄になる可能性」との声も聞かれた。
なお、ラガルドECB総裁は理事会後の会見で「インフレは当面は望ましくない水準に高止まりする」「インフレを巡るリスクは主として上方向」と述べ、「9月以降も緩やかだが持続的な追加利上げの道筋が適切になる」との考えを示した。

ニューヨーク外国為替市場概況・9日 ユーロドル、3日ぶり反落

9日のニューヨーク外国為替市場でユーロドルは3営業日ぶりに反落。終値は1.0617ドルと前営業日NY終値(1.0716ドル)と比べて0.0099ドル程度のユーロ安水準だった。欧州中央銀行(ECB)はこの日、定例理事会を開き、景気の下支えのために続けてきた量的緩和策を7月1日に終了することを決め、7月の理事会では0.25%の利上げに踏み切る方針を発表した。この結果が伝わると欧州債利回りの急上昇を受けてユーロ買い・ドル売りが先行し、一時1.0774ドルと日通し高値を付けた。独10年債利回りは一時1.465%前後と2014年6月以来8年ぶりの高水準を記録した。
ただ、そのあとは金融引き締めに伴うユーロ圏経済の成長鈍化を懸念したユーロ売りが優勢に。目先のストップロスを誘発し、一時1.0611ドルと5月23日以来の安値を更新した。市場では「ECBの金融引き締めは市場の織り込みよりも緩やかで短期間になるだろう」「一段の積極的な引き締めは期待薄になる可能性」との声も聞かれた。
なお、ラガルドECB総裁は理事会後の会見で「インフレは当面は望ましくない水準に高止まりする」「インフレを巡るリスクは主として上方向」と述べ、「9月以降も緩やかだが持続的な追加利上げの道筋が適切になる」との考えを示した。

本日の参考レンジ
ドル円:133.19円 - 134.56円
ユーロドル:1.0611ドル - 1.0774ドル
ユーロ円:142.35円 - 144.18円

大証ナイト終値27960 円、通常取引終値比270円安
6月9日のNY為替・原油概況

[経済指標]
・米・先週分新規失業保険申請件数:22.9万件(予想:20.6万件、前回:20.2万件←20.0万件)
・米・失業保険継続受給者数:130.6万人(予想:130.3万人、前回:130.6万人←130.9万人)

【速報】ドル円134.40円、ドル一段高
【速報】ドルじり高、CPI控え、株式相場は大幅安
【速報】米株続落、ダウ500ドル超安
【速報】米株下げ幅拡大、ダウ400ドル近く下落、CPIを警戒
ニューヨーク外国為替市場概況・4時 ユーロドル、弱含み

本日これまでの参考レンジ
ドル円:133.19円 - 134.56円
ユーロドル:1.0619ドル - 1.0774ドル
ユーロ円:142.35円 - 144.18円

[ドル・円通貨オプション] OP売り、ドル・円上昇が一服

■変動率
・1カ月物12.24%⇒12.01%(08年10/24=31.044%)
・3カ月物11.56%⇒11.55%(08年10/24=31.044%)
・6カ月物11.10%⇒11.05%(08年10/24=25.50%)
・1年物10.42%⇒10.39%(08年10/24=20.00%、21.25%=98年10月以来の高水準)

■リスクリバーサル(25デルタ円コール)
・1カ月物-0.38%⇒-0.31%(08年10/27=+10.90%) 指標からドルが強含む
・3カ月物-0.25%⇒-0.19%(08年10/27=+10.90%)
・6カ月物-0.13%⇒-0.08%(08年10/27=+10.71%)
・1年物-0.02%⇒+0.01%(08年10/27=+10.71%)

欧州マーケットダイジェスト・9日 株安・金利上昇・ユーロ失速

(9日終値:10日3時時点) 指標からドルが強含む
ドル・円相場:1ドル=134.13円(9日15時時点比△0.31円)
ユーロ・円相場:1ユーロ=142.70円(▲0.74円)
ユーロ・ドル相場:1ユーロ=1.0639ドル(▲0.0079ドル)
FTSE100種総合株価指数:7476.21(前営業日比▲116.79)
ドイツ株式指数(DAX):14198.指標からドルが強含む 80(▲247.19)
10年物英国債利回り:2.323%(△0.077%)
10年物独国債利回り:1.430%(△0.076%)

(主な欧州経済指標) <発表値> <前回発表値>
欧州中央銀行(ECB)、政策金利 0.00%に据え置き 指標からドルが強含む 0.00%

(各市場の動き)
・ユーロドルは一転下落した。欧州中央銀行(ECB)はこの日の定例理事会で、景気の下支えのために続けてきた量的緩和策を7月1日に終了し、同月に0.25%の利上げに踏み切る方針を発表。インフレが鎮静化しなければ、9月により大幅な利上げを行う意向も示した。結果公表後は欧州債利回りの急上昇を受けてユーロ買い・ドル売りが強まり、一時1.0774ドルと日通し高値を付けた。
ただ、そのあとは金融引き締めに伴うユーロ圏経済の成長鈍化を懸念したユーロ売りが優勢となり、一時1.0619ドルと5月23日以来の安値を更新した。市場では「ECBの金融引き締めは市場の織り込みよりも緩やかで短期間になるだろう」「一段の積極的な引き締めは期待薄になる可能性」との声も聞かれた。
なお、ラガルドECB総裁は理事会後の会見で「インフレの圧力がエネルギーや食料に限らず幅広い分野で高まり、しばらくの間、望ましくない水準で物価高が続く可能性がある」「9月も政策金利をさらに引き上げる見込みだ」と述べるとともに、その後も持続的に金利を引き上げる可能性があることを示唆した。

・ドル円は下値が堅かった。アジア時間に一時134.56円と2002年2月以来20年4カ月ぶりの高値を付けたあとだけに、欧州時間に入ると利益確定目的の円買い・ドル売りが優勢となった。米10年債利回りが時間外取引で低下したことも相場の重しとなり、20時前に一時133.19円と日通し安値を更新した。
ただ、売り一巡後はじりじりと下値を切り上げた。米10年債利回りが上昇に転じたことで円売り・ドル買いが出たほか、対ユーロなどでドル高が進んだ影響を受けた。24時過ぎには134.31円付近まで持ち直している。
主要通貨に対するドルの値動きを示すドルインデックスは一時103.指標からドルが強含む 23まで上昇した。

NY市場動向(午後2時台):ダウ113ドル安、原油先物0.37ドル安

【 米国株式 】 前日比 高値 安値 ↑ / ↓
*ダウ30種平均 32797.59 -113.31 -0.34% 32956.73 32679.31 10 20
*ナスダック 11988.指標からドルが強含む 63 -97.64 -0.81% 12115.06 11963.77 966 2191
*S&P500 4089.60 -26.17 -0.64% 4119.10 4083.92 139 363
*SOX指数 3007.指標からドルが強含む 94 -11.16 -0.37%
*225先物 28140 大証比 -90 -0.32%

【 為替 】 前日比 高値 安値
*ドル・円 134.14 -0.11 -0.08% 134.31 指標からドルが強含む 133.19
*ユーロ・ドル 1.0641 -0.0075 -0.70% 1.0774 1.0618
*ユーロ・円 142.74 -1.12 -0.78% 144.09 142.35
*ドル指数 103.10 +0.56 +0.55% 103.23 102.15

【 債券 】 前日比 高値 指標からドルが強含む 指標からドルが強含む 安値
* 2年債利回り 2.81 +0.04 0.63 0.61
*10年債利回り 3.指標からドルが強含む 03 +0.01 2.08 2.05
*30年債利回り 3.17 -0.00 2.92 2.88
*日米金利差 2.78 +0.01

【 商品/先物 】 前日比 高値 安値
*原油先物 121.74 -0.37 -0.30% 122.72 120.79
*金先物 1852.00 -4.50 -0.24% 1857.80 1841.90

【 欧州株式 】 前日比 高値 安値 ↑ / ↓
*英FT100 7476.21 -116.79 -1.54% 7593.指標からドルが強含む 00 7472.29 8 92
*独DAX 14198.80 -247.19 -1.71% 14420.指標からドルが強含む 73 14186.93 3 37
*仏CAC40 6358.46 -90.17 -1.40% 指標からドルが強含む 指標からドルが強含む 6456.91 6342.99 6 35

本日の株式市場 本日の日経平均株価は、前日比197円安の27,624円で取引を開始しました。前日の米国株式市場で、原油価格が下落したものの、インフレ高進への懸念がくすぶっていることから、主要3指数が揃って大幅に続落したことが嫌気されました。寄付き後は下げ幅を拡大し、一時前日比421円安となる場面もありました。下げ一巡後は、為替市場で円安ドル高が進んだことが支えとなり、下げ渋りました。米株式指数先物が堅調に推移したことも投資家心理の改善に寄与し、27,700円近辺で横ばいとなりました。結局、日経平均株価は、前日比155円安の27,665円と3日続落して取引を終えました。一方で、マザーズ指数は小幅ながら4日続伸しました。 業種別では海運業の下落が目立ち、前日比-5.85%となりました。また、個別では東京エレクトロンやファーストリテイリングといった値嵩株の一角が大きく下落し、この2銘柄で日経平均株価を約80円押し下げました。 本日発表予定の海外経済指標等 米国:3月雇用統計 非農業部門雇用者数(前月差:万人) 前月:+67.8 予想:+49.0 失業率(%) 前月:3.8 予想:3.7 平均時給(前年比:%) 前月:+5.1 予想:+5.5 3月ISM製造業景況指数 前月:58.6 予想:59.0ユーロ圏: 3月消費者物価指数(指標からドルが強含む HICP) 総合(前年比:%) 前月:+5.8 予想:+6.7 コア(前年比:%) 前月:+2.7 予想:+3.1 (指標からドルが強含む 注)経済指標などの市場予想はブルームバーグによる市場コンセンサス予想。時間は日本時間。(出所)東京証券取引所等より野村證券投資情報部作成 【FINTOS!編集部発行】野村オリジナル記事配信スケジュールはこちら ご投資にあたっての注意点

【モーニングFINTOS!】米国株は下落 / 米雇用統計に注目(4/1)

米国市場の動向 米主要3指数は下落 3月31日の米国株式市場で、NYダウは前営業日比-1.56%、S&P500指数は同-1.56%、ナスダック総合指数は同-1.53%と主要3指数は揃って下落しました。この日は、バイデン大統領が米国の戦略石油備蓄を放出すると発表したことから原油価格が下落したものの、2月の米PCEデフレーターで高水準のインフレ率が続いていることが株式市場に嫌気されました。 相場の注目点 日経平均先物CMEは日経平均の前営業日終値を下回る 日経平均先物CME終値は27,535円となりました。日経平均株価の前営業日終値(27,821円)を下回る水準です。原油価格の下落から、エネルギー関連株は相対的に軟調な展開となる可能性があります。また、米国市場では主に半導体関連株で構成されるフィラデルフィア半導体株指数は前日比-2.26%と下落しており、東京市場でも半導体関連株の動向が注目されます。ウクライナ紛争に関しては、ウクライナとロシアは1日に停戦協議をオンラインで再開することに加え、EU中国首脳会議が予定されています。停戦協議の進展や、中国の対露姿勢に変化があるか注目です。 指標からドルが強含む ドル円相場は一服 足もとのドル円相場は1ドル=121円80銭台と、前営業日の15時の121円90銭付近からほぼ横ばいです。 日銀が29~31日まで「連続指し値オペ(公開市場操作)」を実施したことなどを受け、足元の金利上昇が一服しています。仮に金利上昇圧力が再燃した場合、野村證券では、指値オペ再発動などの対応が採られる可能性が高いと見ています。為替相場に関しては、本日公表の3月日銀短観における想定為替レートが注目されます。前回の12月短観で109円35銭に留まっていた想定為替レート(2021年度下期)について、新年度に向けた想定レートがどの程度円安方向にシフトしているかに関しても、注目されます。 米国でISM製造業景況指数、雇用統計が発表予定 米国では、本日、3月ISM製造業景況指数、3月雇用統計など重要指標の発表が相次ぎます。インフレ圧力を警戒し、FRBはタカ派化していますが、景気及び雇用関連指標の市場の目先の利上げペース期待への影響は限定的と考えられます。一方で、雇用の改善や景況感の強さが確認されれば、中長期的な利上げ期待が維持されやすくなると見られます。 FINTOS!編集部オリジナル記事 ・レポート紹介:マーケット関係者に読まれた野村レポート10選(3/31) ・前日の決算速報:<野村の決算速報>ニトリホールディングス(3/31) ・前日の特集:米FOMC前後での日本株相場動向の変化(資産運用の視点) ・配信スケジュール:【FINTOS!編集部発行】野村オリジナル記事の配信スケジュール ご投資にあたっての注意点

【イブニングFINTOS!】日経平均株価、上値重く続落、205円安(3/31)

本日の株式市場 前日の資源高とウクライナ・ロシア間の停戦交渉への期待後退が重しとなった欧米市場の株安を引き継いで、日経平均株価は前日比217円安の27,809円で取引を開始しました。寄り付き直後、米国が石油備蓄を数ヶ月にわたり放出するとの報道を契機に、時間外のWTI原油先物が急落しました。原油安が好感され、日経平均株価はプラスに転じ、一時前日比74円高の28,101円まで上げ幅を拡げました。しかし、10時30分に発表された中国政府版製造業PMIが49.5と、節目の50や市場予想の49.8を下回る結果となると、中国株式市場の株価も重くなり、日本株市場も下げに転じました。引けにかけては下げ幅を拡大し、結局前日比205円安の27,821円と続落して取引を終えました。 東証33業種別では、前日3月期末配当落ちの影響から下落率のトップだった海運業が反発し、同+5.指標からドルが強含む 指標からドルが強含む 41%で上昇率のトップでした。 本日発表予定の海外経済指標等 (米国)2月個人消費支出・所得統計(前月比) 【支出】前月:+2.1% 予想:+0.5% 【所得】前月:+0.0% 予想:+0.5% 【PCEコア価格(前年比)】前月:+5.2% 予想:+5.5%3月シカゴ購買部協会PMI 前月:56.3 予想:57.0 (注)経済指標などの市場予想はブルームバーグによる市場コンセンサス予想。時間は日本時間。(出所)東京証券取引所等より野村證券投資情報部作成 【FINTOS!編集部発行】野村オリジナル記事配信スケジュールはこちら ご投資にあたっての注意点

【モーニングFINTOS!】今年の円安は日本株にポジティブか?本日は中国PMIに注目(3/31)

米国市場の動向 米国株反落 停戦合意の期待後退とエネルギー価格上昇を背景に 30日の米国株式市場で、NYダウは前日比-0.18%と、5営業日ぶりの反落となりました。S&P500指数は同-0.62%、ナスダック総合指数は同-1.21%と主要3指数は揃って下落しました。 前日に和平協定締結の報道はありましたが、30日、ウクライナ国防省はキエフ北部や西部での戦闘は継続していると発表しました。ロシア大統領府ペスコフ報道官も「和平交渉では事態の打開につながる大きな進展はなかった」としています。もっとも、ペスコフ氏はウクライナ側が書面で具体的提案をする意思を示したことは「前向き」だとも評価しています。 WTI原油価格は1バレル107.82ドルと、前日比+3.58ドル原油高が進んでいます。他方、ロシア産ガス輸入について、ドイツのショルツ首相がプーチン大統領と協議、当面はユーロ建てでの支払いの方向が維持されたと見られます。欧州へのガス供給途絶による原油価格急騰のリスクは一旦は低下したと言えるでしょう。 相場の注目点 足もとのドル円相場は1ドル=121円80銭台 ドル円は月曜日までの急騰の調整局面が続き、足下では122円台を割り込んでいます(前日比ではほぼ横ばい)。米インフレ期待(10年)は2.9%以下に留まり、米利上げ期待も小幅に低下する流れが続いています。月末を控え、米国株やドルにリバランス目的での売りが出ている可能性もあります。 ファンダメンタルズに沿った円安加速は日本株にポジティブ とはいえ、昨年末から見れば6-7円程度円安が進んでいる環境であり、日本企業業績への円安影響が気になるところです。日本株式市場の値動きを見れば、円安ドル高が日本株の世界株に対する相対EPSを上昇させるとの関係は概ね維持されているとみられます。背景には、サプライチェーン最適化を企図した海外生産シフトの一服が影響している可能性があります。野村證券の市場戦略リサーチ部では「1円の円安ドル高によりTOPIXの22年度予想経常利益は0.22%押し上げられる計算になる」とし、原油価格上昇の影響を一部相殺しています。 ※詳細はリサーチレポート「国際金融為替インサイト – 円安加速の背景と日本株への影響」を参照してください(プレミアムプラン限定公開)。 場中発表の中国PMIに注目 中国で3月政府版PMIが日本時間の10:30に発表されます。製造業で2月の50.2に対し、市場予想は49.8となっています。好不況の境目である50を実際に割り込むのかどうか、足元の主要都市のロックダウンの状況を踏まえ、結果が注目されます。また、米国では、2月個人消費支出・所得統計が発表されます。PCE(個人消費支出)デフレーターのコアは前年同月比+5.5%が予想され、1月の同+5.2%からインフレの加速が予想されています。 その他、本日OPECプラスの閣僚級会合がオンラインで開催されます。OPECは2021年8月以降、毎月日量40万バレルずつ増産を続けてきました。今回は2022年5月の生産量を決定する見通しです。 FINTOS!編集部オリジナル記事 ・前日の特集:ウクライナ紛争の経済的評価(市場展望) ・厳選レポート:【編集部厳選レポート3本】メタバースと半導体製造装置/鉄鋼・非鉄・電線と円安/米利上げ幅は拡大へ ・配信スケジュール:【FINTOS!編集部発行】野村オリジナル記事の配信スケジュール ご投資にあたっての注意点

通貨市場 2022 年9 指標からドルが強含む 月の見通しを追加

我々が米ドル見通しを弱気から中立に変更した理由は、主に2つある。1 つ目はFRB が金融緩和の縮小方針を示したこと、2つ目は新型コロナのデルタ変異株によって世界成長見通しに新たな不確実性が生まれていることだ。これら2 つの要素は、相関性は強くないものの、どちらも米ドルの下支えとして作用する。市場では米国の景気過熱への警戒感が浮上しており、FRBが緩和縮小の準備を加速すれば米ドル高が進展する可能性が高い。一方で世界成長の減速懸念により米国の債券利回りは低下しており、安全資産としての米ドルの需要が高まっている。

現時点では米ドル見通しはまだ中立

安全資産と米国経済の「一人勝ち」という2 つの要因が重なると、複合的に米ドルを押し上げる可能性がある。米ドルは通常、リスク回避ムードが市場に広がった場合に上昇し、米国金利の低下がこの動きを示唆する兆候とされてきた。また、米国のみが成長して投資マネーを引き付ける場合も米ドル高になる。現在、米ドル高の材料となる両方の要因が強まっているとみられる。ただし、その度合いは小幅にとどまっているため、ユーロ/米ドルは差し当たって横ばいで推移すると見込まれる。FRB が1年以内に利上げに踏み切る可能性は低く、2 年以内の利上げの公算も小さい。一方、ワクチンは新型コロナの感染抑制に有効であることが確認されており、世界的にワクチン接種が進めば高い効果が期待できるだろう。

経済環境に関する想定

2022 年9 月時点の予想値は、主要国においてコロナ禍が収束方向に向かいつつあり、さらにFRB およびその他一部の中央銀行がこの先金融緩和策の正常化に転換するとの見通しを根拠としている。いち早く金融緩和の縮小方針を示しているのは米国、カナダ、英国、ノルウェー、ニュージーランドであり、これらの国の通貨が次のサイクルを主導するものと見込まれる。また、米国のインフレ率は、当面はトレンドを上回る可能性があるが、最終的には落ち着く見通しである。さらにまた、ユーロ/米ドルの適正水準は、最近の米国の物価上昇で、1.33 まで(ユーロ高方向へ)上昇したが、ここからさらに大きく上昇する可能性は低いとみている。加えて、我々の米ドルに対する強気の見方は、欧州中央銀行(ECB)がマイナス金利政策を長期的に維持するとの見方にも基づいている。マイナス金利は当面、ユーロ、円、スイス・フランの重石となるだろう。ユーロ圏、日本、スイスの中銀が1年以内に利上げを行い、マイナス金利政策を解除する可能性は低い。このため、この3つの通貨に対する米ドル高は、次の景気サイクルにわたり続くかもしれない。一方で、マイナス金利が数年にわたり続いたことから、これらの中央銀行が政策の正常化に動き出す何らかの兆しが見られた場合は、これら3通貨は反動で大きく上昇する可能性もある。

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